目次
1.新卒採用にかかる平均コストは●●円?
2.新卒採用のどこにコストがかかるのか?
3.企業によっては、こんなに違う?実際にどこにコストがかかるのか!
1.新卒採用にかかる平均コストは●●円?
過去に行われた調査によると、新卒採用に関わる平均コストは 約53.4万円 のようです。
(引用:2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査)
売り手市場が進んでいると言われている中、新卒採用にかかるコストは、過去と比較すると増加傾向にあり、2015年には、新卒採用1人あたりの45.5万円 だったそうです。
新卒採用1人あたりのコストは、有効求人倍率の推移と同じような動きをしており、2020年3月卒業生の状況は、2009年以降では最高水準となっています。(新卒1人あたり1.83の求人がある状態。)
このような状況の中、新卒採用に関わる費用は年々増加しております。以下で、新卒採用におけるコストの内訳を見ていきたいと思います。
2.新卒採用のどこにコストがかかるのか?
ここまで新卒採用にかかる費用をまとめてきましたが、実際にかかる費用を詳しく見ていきたいと思います。新卒採用における、主要なサービスと主要なプロセスごとにまとめていきます。今回は、以下の5つについて平均的なコストをまとめました。
① 大手ナビ媒体サイト
② 合同説明会などの外部イベント
③ 自社の採用ホームページ
④ 新卒採用の成果報酬
⑤ 採用管理ツールなどの利用料
① 大手ナビ媒体サイト
多くの企業が新卒採用を行う際に利用している大手ナビ媒体サイトは、年間契約が基本となります。大手ナビ媒体の年間利用料は、120万程度から、様々なプランに応じて、1000万を超えるような金額の契約もあるようです。
さらに、大手ナビ媒体は、セットで合同説明会も展開しているので、合同説明会もセットで参加出来るような契約もあり、1,000万円以上ナビ媒体+合同説明会参加で支払っている企業も多数。
ただし、弊社のアンケートでの結果にもあるように、最近では学生のナビ媒体離れも叫ばれており、ナビ媒体だけではなく、他の媒体への掲載や、ダイレクトリクルーティングサービスを使う企業など、学生が利用するサービスに合わせて、様々なサービスを使う企業が増えています。
② 合同説明会などの外部イベント
合同説明会などの外部イベントも大手ナビ媒体と同様に、多くの企業が新卒採用で利用しているサービスではないでしょうか。特に就活が本格的に解禁となる、3月以降に学生への認知形成と、興味付けのために使われることが一般的かと思います。サマーインターンなどを実施している企業は、前年の夏前にも大規模なイベントに出ることもあるかと思います。
一般的には、合同説明会に1回参加するのに、30-70万円ほどかかるようです。さらに合同イベントへの出展とセットで、基調講演枠などにも参加する場合にはオプション費用として、さらに数十万がかかることもあるようです。
③ 自社の採用ホームページ
大手ナビ媒体の求人ページとは別に、自社の採用ホームページを持っている企業もあるかと思います。全く1から、新しいホームページを作成する場合には、デザイン、および制作するページ数によっても、大きく異なりますが、デザイン込みで200-300万円程度からというところが多いようです。
ただし、最近ではテンプレート通りであれば、無料で採用サイトが作れるようなサービスも出ているようですし、自社にデザイナーとエンジニアが在籍しているような企業では、外部に発注することなく、社内で作ってしまうことも多いようです。
④ 新卒採用の成果報酬
中途採用では、一般的なコストかと思いますが、新卒採用においても成果報酬でのサービスを提供している企業もあります。中途採用においては、年収の3分の1ほどのコストになることが一般的ですが、新卒採用の場合にはもう少し金額での成果報酬もあるようです。最近では、職種別採用を展開している企業もあり、そのような企業では職種によっても成果報酬金額が異なるなど、契約携帯の幅も広くなっているようです。
成果報酬で、契約を結ぶことのメリットとしては、コストが一定に抑えやすくなることや、コスト面以外でも、自社にマッチしていると、人材会社が判断した学生が紹介されるので、選考における通過率や、内定後の承諾率が高くなる効果なども見込めます。
最近ではダイレクトリクルーティング系のサービスも増えており、より一般的なコストになってきているようです。
⑤ 採用管理ツールなどの利用
新卒採用においては、あまり浸透していないかもしれませんが、一部の企業では採用管理ツールを使っていることがあるようです。一部の大手ナビ媒体では、ナビ媒体への掲載とセットで、採用管理ツールを提供している企業もあります。
採用管理ツールを使うメリットとしては、採用担当者の時間的コストの削減がメインです。
また、最近では学生とのコミュニケーションが多様化しているため、LINEでのメッセージを一括で管理するようなツールなどもあるそうです。一般的に、このようなサービスは、初期費用と月額利用料がかかる場合が多く、おおよそ、年間に100万円程度かかることが一般的なようです。
3.企業によっては、こんなに違う?実際にどこにコストがかかるのか!
約53.4万円という数字は、平均的な新卒採用のコストですが、企業ごとにコストがかかる部分は大きく異なるようです。以下の4タイプは一部ではありますが、それぞれのコストの特徴をまとめていきます。
① 就活生からの人気が高い企業
② インターンなどの特定時期に人気の高い企業
③ ベンチャー、スタートアップなどの新興企業
④ リクルーター制度が社内で定着している企業
① 就活生からの人気が高い企業
就活生からの人気が高い企業は、大手ナビ媒体や、合同説明会などの外部イベントへの参加などでは、ほとんどコストがかからない場合もあるそうです。
というのも、ナビや、合同説明会を展開している企業にとっても、学生からの人気が高い企業は、学生への魅力付けの一貫として掲載や、参加してほしい場合がほとんどだからです。
人気企業は様々なサービスを無料で活用することで、毎年多くの学生が選考に参加するため、エントリーシートのチェックや、面接へのアサインなど、多くの社員が新卒採用に関わることになり、実際の金銭的なコスト以外にも時間的コストが多くかかっています。
そのため、採用のプロセスを一部外注、最近ではエントリーシートや、動画面接を自動で判定するようなAIソリューションを活用している企業も出てきているようです。
② インターンなど特定の時期に人気の高い企業
インターンの時期などに、多くの露出を行う企業は、大手ナビ媒体だけではなく、早期から動き出す就活生が見ているオンライン媒体などに、自社の広告記事を出すことや、メールマガジンなどの配信を行なって、一気に新卒採用の母集団を形成しています。
このような企業は、夏前、冬前に大きな予算をかけることが多く、3月の解禁後の合同説明会参加などには、あまり出展しない企業もあるようです。
さらに最近のインターンでは、交通費や宿泊費だけではなく、報酬を支払うのが以前よりは一般的になってきており、その分、インターン運営のコストも高くなっています。年間に複数回のインターンを実施する場合には、運営費用もその分、かかることになります。
③ ベンチャー、スタートアップなどの新興企業
ベンチャーや、スタートアップのように成長に勢いがあって、優秀な人材を多く採用したい企業では、②のように優秀な就活生と数多く出会うために、インターンにお金をかける場合や、さらには、多くの広告費をかけている場合があります。
企業としての知名度は就活における人気企業と比較するとどうしても低い部分があるので、実際に学生と対面して、名前やイメージだけではない企業の本質的な魅力をしっかりと理解してもらうために、多くのイベントに参加する企業もあります。実際に1年間で数十回のイベントに参加しているケースもあるようです。
やはり学生目線でも、リアルなイベントは、ナビ媒体などでは知れない企業の魅力や、実際に働いている社員の方と触れ合う機会でもあり、そこで企業認知と魅力の理解をしているようです。
実際にエンカレッジと共同で実施しているイベントにおいても、イベント参加前には認知度がそれほど高くなかったベンチャー企業でも、講演と座談会を通して、最も魅力的だった企業に選ばれるなど、ナビ媒体だけでは難しい魅力訴求にお使いいただいています。
④ リクルーター制度が社内で定着している企業
日本の大手企業を中心にリクルーター制度が定着しているところでは、就活解禁に合わせて、多くの社員がリクルーターとして新卒採用に関与することになります。この場合には、リクルーターが行う面談や、面談のための移動などの活動費に加えて、リクルーター研修を数百人規模で行っている企業もあり、1名あたり数万円程度の研修を実施していることもあるようです。
さらには、リクルーターは実際に働いている社員が務めることになるため、時間的なコストもかかっています。しかし、OB / OGを中心にリクルーターの活動をすることが多いため、後輩との関係性も築きやすく、多くの就活生がリクルーター面談を経験しています。
実際にエンカレッジを活用している就活生からも「リクルーター面接は相談の時間に使えるのでよかった」という声を定期的に聞きます。
株式会社RECCOOは新卒採用に関わる様々なサービスを提供しています。これまでに、300社以上の企業様とのお取引がございます。ご興味のある企業様は、以下のフォームより、お問い合わせください。