女性の働き方についての機運が高まり、「新卒採用の女性比率をあげてほしい」と言われている人事の方も多いのではないでしょうか。
「女性の就活」と一言に言っても考え方は様々。そこで「女性として」「どのように意思決定したのか」にフォーカスをして女性の就活生にインタビューを行っていくこの企画。第一弾はIT系で躍進を見せるメガベンチャーに内定承諾した丸田さん(仮名)
「女性として」どのような視点で自分の就職活動を決めたのか。そして企業を選ぶ際に注意して選んでいたポイントとは何か。内定承諾の決断を後押ししてくれたものはなんだったのか。丸田さんの真意に迫ります。
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◆意思決定ができたポイント
ーさっそくになりますが、就活の軸と、いまの内定先に決めた理由を教えてください。
丸田さん:軸は、「インフラになりうるITに関わること」「裁量権を早く持てること」です。
ただ、この2軸が両方とも叶うところはなかなかありません。
そこで後者は努力次第だから、前者を重視しました。
大手を見ていましたが、本当にやりたいことを考えた時に、自分の努力じゃどうにもならない部分を感じたので、改めて内定先をさがしたところ、こうなりました。
ーなるほど、でもその条件だと迷うことなどありませんでしたか。最後の決め手はなんだったんでしょうか。
丸田さん:本当になくてはならないもので言えば、そんなになかったですね。
強いて言うなら、これは感覚的なものですが、面接で一番、自分の素を出せたと感じているからです。
実は、茶番みたいな面接が多いと感じていて。つまり、「こういうことを答えて欲しい」と面接官が考えていて、それに対して「これでいいですよね?」みたいに就活生としての正解を答える、というような。
そんな面接をするところは、入社後もそういうことが求められている職場環境なんだろうなって思ってしまいました。
ー女性視点で見た時に、男性の就活生と考え方が異なる部分はありましたか。
丸田さん:変に女性活躍を推す会社は嫌ですね。
事実を提示することが大事だと思いますが、変に推す必要はないです。
別に、特別扱いされたいわけというではないです。
「女性だから昇進したんじゃないか」「女性だから昇進できる」
そういうのではなく、実力で認められたいと思っていますから。
ー選考過程で職種に対してのイメージが変わることはありましたか。
丸田さん:ありました。一番大きく変わったのは営業ですね。
正直、「ノルマ」「きつい」というイメージがありました。
ところが、リクルーター面談で、活躍する女性社員から
「ずっと働きたいなら、事務職よりも営業がいいよ、数出してれば文句言われないし、時間で働いていないから」
というアドバイスをいただいて、営業に対してのイメージが変わりました。
まあ、自分が目指したい理想像と言えるような社員さんだったということも一因なのですが(笑)。
ロールモデルを紹介されても、その人の下で働けるわけではないですが、参考にはなるので、こうした面談は重要ですね。
ーなるほど。確かにその情報は重要だと言えますね。丸田さん、長い時間インタビューありがとうございました!
◆ここからわかること:新卒採用の女性比率を増やすために人事ができることはなにか?
・気をつけるべきこと
丸田さんが内定承諾した企業は、女性活躍を推した採用活動していません。ところが丸田さんにとってはこれが魅力的に見えたようです。「男性女性関係なく、一人前として見られたい」と考えている女性にとって、「女性活躍」を目立たせることが必ずしも得策とは言えないようです。
また、「茶番のような面接」という非常に興味深いワードもでてきました。選考を通じて就活生に対して誤解を与えることのないように気をつけなくてはいけませんね。
・参考になること
また、丸田さんは営業に対しての否定的なイメージを変えています。例外はあるかもしれませんが、リクルーター面談で女性就活生に対して女性社員をセッティングするのは、共感が伴いやすい分、職種や仕事のイメージを正しく認識してもらうことに役立ちそうですね。
ただ「自分が目指したい理想像と言えるような社員さんだった」と丸田さんが言っているように、当然ながら単に女性社員と面談すれば良い、というわけではないようです。就活生のペルソナをしっかりと把握した上で面談の効果を最大限向上させられるといいですね。
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